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低温流動性向上剤がテスト燃料に加えられた場合、実験室の分析データは、RMEの混合に対して非常に高い反応を示したCFPPを除いて、ベース燃料とRME混合物では同じであった。実際の始動温度は低温流動性向上剤を含んだ両方の燃料について同じレベルであった。

しかしながら、伝統的な実験室での分析は、もしディーゼル燃料がRMEを含んでおり、またとりわけ低温流動性向上剤が使われている場合には、誤った結論に導く可能性がある。しかしながら、これはいくつかのタイプの炭化水素燃料についても言えることである。実際の低温始動性におけるRMEのマイナスの効果は、低温流動性向上剤が使われた場合には、これらの測定では放棄された。しかしながら、稼動性のテストはこの研究には含まれていないため、このことは低温始動性に関してのみ適用される。

 

表10. 低温流動性向上添加、および無添加のCECおよびRME20燃料の最低始動可能温度

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8.3 最低始動可能温度でのエミッション挙動

炭化水素の濃度と排気の透過度の結果が図33および34に表示されている。測定は最低運転可能温度で行われた。結果として燃料を互いに比較することはできない。

最も高い炭化水素のピーク値およびエンジン暖機の後の最も高い炭化水素のレベルもまた、低温流動性向上剤を加えたRME20燃料について摂氏マイナス15度で測定された。最も低い数値はRME20について摂氏マイナス8度で得られた。炭化水素の濃度はテストの温度に左右された。

低温流動性向上剤を加えたRME20の排気の不透明性(白煙)は摂氏マイナス15度で最も高かった。同じテスト温度での低温流動性向上剤を加えたCECはより低い白煙の数値という結果となった。CECとRME20について測定された排気の透過度はテスト温度の順序に従った。

 

 

 

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