表9. AUDI TDIでの低負荷および中負荷における相関関係(重要な相関関係はみられない)

これらの結果によれば、伝統的なセタン価測定方法は、テストされた両方の大型エンジンにおける従来の燃料および代替ディーゼル燃料の実際の燃焼特性をよく説明している。他方、より強い相関関係が代替燃料よりも炭化水素燃料に関して観察された。より優れたセタン価測定の方法を開発するにあたっては、先進大型エンジンにやや分があるかもしれない。先進Audi 1.9 TDIエンジンは、燃料の品質の間でエミッションに違いがあるとはいえ、炭化水素および代替燃料の両方でセダン価に反応が鈍いように思われる。
テスト燃料の着火特性の間の差異は低負荷において最も顕著であった。負荷が高かった場合、研究されたすべての燃料の燃焼特性は同じであった。高負荷ではシリンダーの温度は非常に高く、着火特性の劣った燃料でさえ理想的な着火の遅れで自己着火する傾向がある。