6 小型自動車テスト、AUDI 1.9 TDI
6.1 テスト自動車
最近の小型自動車の排出ガスに関する燃料品質の効果と燃焼特性を調べるため、AUDI 1.9 TDI が使われた。この自動車はVAG社からこのプロジェクトのために寄贈された。
AUDI 1.9 TDI は小型自動車のための最も進んだ直噴ディーゼル技術を代表している。この自動車のひとつの特徴は、噴射の実際の開始を見極めるニードルリフトセンサーである。こうして、このコントロール装置がシステムにプログラムされた噴射値のスター卜を管理することができる。この自動車はまた窒素酸化物の排出を減らす先進EGRシステムを装備している。空気の流量はエアフローマス・メーターで測定される。新鮮な空気の量はEGRレートと許容できる噴射された燃料の量の計算に使用される。この複雑なエンジン技術は燃料の品質の違いの評価に関していくつかの不確実性を生じさせている。
この自動車の特性は以下のとおり:
形式:AUDI 1.9 TDI、ターボ・チャージャー、1995年型、直噴、インター・クーラー(水/空気)
排気量:1.9リッター
シリンダー:4気筒
出力:66kW@4000rpm
トルク:202Nm@1900rpm
ギア:自動、4速
圧縮比:19.5:1
電子制御噴射ポンプ
EGRおよび酸化触媒装置装備
6.2 試験法および設備
テスト設備と装置
規制エミッションは91/441/EEC指令およびUS FTP75の試験法の要求を満たすシステムにより集められ、測定された。VTTにおける小型自動車テストのための設備の全体の配置は図19に表示してある。
テストはFroude Consine製造の単軸1.0mローラー直径のDCタイプの動力計であるシャシー動力計を備えた環境実験室において行われた。風洞シミュレーション・システムを使っての空気の流れはテストを通じて時速25kmでセットされた。