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料に加えられた時、低負荷でBoschスモークは増加した。この現象は高負荷の場合には見られなかった。この効果は既に述べたことと同じ理由に基づくものと思われる。セタン価の低い燃料では低負荷の場合、燃焼過程は不完全で「湿った」粒子状物質を作る。湿った粒子状物質はより多くの炭化水素を含み、すすは少ない。このことが黒煙(Boschスモーク)を減少させることになる。

 

フーリエ変換赤外線分析計(FTIR)分析

FTIR分析はASTM+ciとEtRE燃料に対して実施された。VOLVOエンジンの排出ガスの中でFTIR装置で測定されたほとんどの成分の濃度は検出限度以下であった。

ホルムアルデヒドの濃度はECER49テストの全ての負荷基準で検出限度(4ppm)を超えた。ホルムアルデヒドの濃度は全ての負荷、とりわけモード12(高速度、10%の負荷)において炭化水素燃料に対してよりもETRE燃料の方がより高い結果となることが観察された。

NO2の濃度は全ての負荷においてASTM2Dに対してよりもEtREに対しての方がより高い結果となった。

 

図6. ECE R49試験法に基づくVOLVO HD 103 KBでのエミッションの変化

(排出ガスの変化は5%以下、粒子状物質は10%以下であり、重要性はない)

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図7. ECE R49のさまざまなモードにおけるエタノール混合燃料と標準燃料に比較

モード5,6,8,9は高負荷(最大負荷の75-100%)、その他は低負荷(最大負荷の10-50%)

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