燃焼特性の測定
シリンダー圧力分析はシリンダー圧力の記録、ニードルリフトの記録、噴射圧力の記録およびクランクの位置の測定を含んでいる。計算された変数は、図示平均有効圧力、噴射の開始と時間、着火の遅れおよび熱発生パラメータであった。
シリンダー圧力分析はAVLの燃焼分析計AVL 647 Indiskopにより行われたが、この機器は基本的に高速複数チャンネルのデジタル・オシロスコープである。組み込まれた計算式を使うことで、このIndiskopは特に燃焼のさまざまな場面を通じて、クランク角度および熱発生からの信号を計算する。
以下の測定システムが燃焼の特性を測定するために使用された:
● シリンダー圧力変換器(Kistler)
● ニードルリフト変換器(Bosch)
● 噴射圧力伝達機(AVL)
● 電荷増幅機、シリンダーおよび噴射圧力(Kistler)
● クランク角度信号変換機(AVL)
● 燃焼分析装置(AVL 647 Indiskop)
測定はシリンダー番号1(timing gear end)で行われた。TDC(上死点)は熱力学上のロス角度を考慮に入れて、燃焼していないシリンダーの最大圧力で決定された。
燃焼の特性はアイドリング・モードを除き、ECE R49テストの手順の各モードを通じて測定された。
測定され計算された変数は以下のとおり:
1. 吸気マニホールド圧力、mbar
2. 噴射の開始、℃A(ニードルリフトセンサー)
3. 噴射の終了、℃A(75あるいは100bar燃料噴射管圧力)
4. シリンダー圧力ピーク値、BAR
5. ピークの角度、℃A
6. 最大圧力上昇率、BAR/℃A
7. 最大圧力上昇率の角度、℃A
8. IMEP、図示平均有効圧力、IBAR
9. 燃焼の開始、℃A
10. 5%熱発生、℃A
11. 10%熱発生、℃A
12. 50%熱発生、℃A