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他の規則は操作要件を明確に規定していない。

3 梱包された危険物を含む場所の通風は、船上に貨物を置いたときからまたは積み込みの際に探知できなかった場合であっても、漏れが生じた場合に、ガスや蒸気を無くすことを要求されている。通風は可能な限り連続して、また、航海中若しくは航海の最後の揚げ荷役のため当該の場所に入る前には必ず行われる。

4 貨物船倉内の固体ばら積み貨物の場合、通風は如何なるガス若しくは蒸気(有毒、可燃性または窒息性)の発生または酸欠を処理し、貨物を低温に保つまたは当該場所における凝縮を制御するために要求される。一方で、特定の条件下における凝縮の制御、自己発熱の制御、悪天候における水の侵入防止または窒息剤を入れるため、通風が停止され船倉が完全に閉鎖されなければならないことがある。これらの要件はたまに矛盾を生じ、乗組員による判断を要する。SOLAS条約第VI章第2規則は、貨物が船積みに適したものであることを確認し、実施される安全運送に必要な対策を与えるための貨物情報の規定を包含する。

5 DSC 4/5においてIACSは、LL要件によれば、高い場所に達している通風の開口は閉鎖装置を要しないことを指摘している。結果として、高い場所に達している通風設備、特に取り入れ口が天候から保護するための囲まれた場所にある場合には、殆どの条件における通風の手段となる。LL条約の要件は設計における代替案を規定しており、船舶の基本的残存に関するこれらの要件は妥協してはならないことが既に合意されている。但し、通風を止めて船倉を完全に閉鎖することは禁じられていない。

6 貨物からの激しいガスの発生は、さらに、積付前の貨物のageingまたは処理を要する場合がある。一方で、好天の際の短い航海は、より簡単な設備及び船上の対策しか要しない(例ばseed cakeに対する窒息剤の使用のための設備に関する規定)。積付のための貨物情報には、必要な船舶の設備及び特定の航海において取られる対策が記載されるべきである。

小委員会に要請される行動

7 小委員会は、BC Codeの総見直しの中の固体ばら積み貨物の通風要件の検討において、上記の操作上の問題に留意されたい。

 

DSC 4/5/9(カナダ):ピートモス、BC番号038

概要:この文書は、BC Code付録A及びBにおけるピートモスのentryの改正案を含む。

導入

1 ピートモスの船舶運送については、このフォーラム及びDSC 1で審議され、BC Codeに「水分値が65%を超えるピートモスは専用船で運送すること」が規定された。

2 その後、水分値65%はいいかげんな値であり、その時点で安全側で選ばれたもので、船積みされる全てのピートモスに関しては、低すぎるかもしれず、且つ、現実的でない値であることが分かった。

3 International Peat SocietyによるBC Codeの付録Dにある振動台を用いた流動水分値を決定するための予備的試験結果に従って、彼らはこの方法を認めること及び園芸用ピートモスについては運送許容水分レベルを流動水分値の90%にするとともに燃料ピートについて85%にすることを推奨した。

4 さらに、密度が90kg/m3を超えるピートモスについては、水分値は流動水分値の85%を超えてはならない。密度が90kg/m3以下のピートモスの水分値は流動水分値の90%以下でなくてはならない。

提案

5 そこで我々は、腐敗レベルを決定するための方法を、DSC 3で提案したvon Post法から見かけ密度法に変更することを、これらの方法には決定的な関係があるため、提案する。von Post Scaleの全ての値について見かけ密度とvon Postの正確な関係を求めることを試みるよりも、一つの見かけ密度の値を「軽いピート(園芸用ピート)」と「重いピート(燃料用または高腐食ピート)」の境界線として用いることができる。von Post Scaleは、乗組員が提案された積付計画を評価するためのガイドとして残すことができる。Dr. Puustjarviが実施した試験結果によれば、H4ピートモスの最大密度は90〜95kg/m3である。この仕事で、Dr. Puustjarviは彼のH4ピートの試料の見かけ密度は82.5〜97.5kg/m3の間であることを見いだし、平均値を90kg/m3とした。

付録Dには以下の情報を含めるべきである。

ASTMには見かけ密度を決定する方法があり、他に欧州からの二つの公式な方法、the Fibspan法及び新「20リットル法」、もある。これらの全ての方法において、試験され計算されるのと同じピートについて水分試験を行うこと。これらの試験は、比較的簡単な基準試験法である。

結果として、BC Codeを以下の通り改正することを提案する。

「水分値が80%を超えるピートモスは専用船で運送すること」

この80%という数値は現時点において、既に概説したようにより高い水分値に関する調査が終了するまで間用いるものである。

小委員会に要請される行動

6 小委員会は提案を審議し、適切に対処されたい。

 

 

 

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