図3.2.3. 粒径未調製試料の円錐貫入力
図3.2.4. 最大粒径19mm試料の円錐貫入力
図3.2.3及び図3.2.4に示したグラフを、比較のため、最大粒径19mmの試料についての試験結果も粒径調製前、即ち元の試料の水分値を横軸としてプロットしたものが、図2.3.2である。
3.2.5. 日向製錬所における円錐貫入試験
平成10年11月に、(株)日向製錬所より、剪断強度が低いと思われるニッケル鉱が入荷したので、剪断強度計測を実施してみたい旨連絡があった。そのため、本研究の一環として、船舶技術研究所太田委員が急遽(株)日向製錬所に出張した。
当該貨物を運送した船の乗組員の方から話を伺ったところ、当該航海における最大横揺れ角度は7度程度であったとのことであり、荷崩れは発生していなかったと考えられる。また、貨物に作用する加速度により、貨物のパイルが潰れる現象が観察された。
船舶技術研究所太田委員の指導の下、(株)日向製錬所の職員2名の方々に、試料採取位置が異なる4の試料について、最大粒径が20mmとなるよう試料の篩い分けを行い、円筒形の供試体を形成し、円錐貫入試験を実施していただいたところ、約2時間で全ての実験を行うことができた。試料の円錐貫入力は総じて低かった。なお、粒径調製においては、篩を樹脂製のコンテナを重ねた上に設置したが、作業性は良いと思われた。
3.2.6. 考察
それぞれの試料について、粒径調製を行わない試料の円錐貫入試験結果と、最大粒径19mmの試料の円錐貫入試験結果を、比較のため、粒径調製を行わない試料の水分値を横軸として示したものが、図2.3.1及び図2.3.2である。図2.3.1及び図2.3.2を再掲する。