1.2. ニッケル鉱の運送状況及び本研究の位置付け 昨年度の報告書でも述べた通り、ニッケル鉱は、フィリピン、インドネシア、ニューカレドニアから我が国に、主として載貨重量二万トンから四万トン級のばら積み船により、毎年約400万トン輸入されている。主な積み出し港を表1.2.1に示す。積み荷役は、一部の港を除いて、沖荷役である。運送・荷役の状況については、平成9年度報告書付録1第1章を参照されたい。
1.2. ニッケル鉱の運送状況及び本研究の位置付け
昨年度の報告書でも述べた通り、ニッケル鉱は、フィリピン、インドネシア、ニューカレドニアから我が国に、主として載貨重量二万トンから四万トン級のばら積み船により、毎年約400万トン輸入されている。主な積み出し港を表1.2.1に示す。積み荷役は、一部の港を除いて、沖荷役である。運送・荷役の状況については、平成9年度報告書付録1第1章を参照されたい。
表1.2.1. ニッケル鉱の主要積み出し港
ニッケル鉱の安全運送のためには、荷役中における貨物の水分値の増加を防止する措置、即ち雨中荷役を禁止し、バージ運送中における貨物への海水打ち込みを防止する措置を講じるとともに、可能な限りの荷繰りを行うことが重要である。そうした措置を講じないままに、本研究により開発される試験法に基づき貯鉱場における貨物の水分値を低く抑えても、安全を確保することはできない。よって、ニッケル鉱の安全運送のためには、本研究で開発される予定の試験法の利用方法を中心として、荷繰りの方法や荷役中の水分値の増加防止対策についても、さらに検討する必要がある。
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