図表25 ドイツの「介護保険法」に規定されている各々の要介護程度に属する定義
介護程度I:
「介護程度Iに属する要介護者(相当の介護を要する者)とは、身体の手入れ、食物摂取または移動に関し、一ないし複数の分野の最低二つの活動に、毎日最低1回の援助を必要とし、それに加え、週に何回かの家事援助を必要とする者である。」45分以上(平均90分)
介護程度II:
「介護程度IIに属する要介護者(重度要介護者)とは、身体の手入れ、食物摂取または移動に関し、異なった時間帯に毎日最低3回の援助を必要とし、それに加え、週に何回かの家事援助を必要とする者である。」120分以上(平均210分)
介護程度III:
「介護程度IIIに属する要介護者(最重度要介護者)とは、身体の手入れ、食物摂取または移動に関し、毎日、夜間を含めて24時間体制の援助を必要とし、それに加え、週に何回かの家事援助を必要とする者である。」240分以上(平均300分)
一般的には程度Iにおいては、毎日1.5〜3時間の介護時間が必要だとされ、程度IIにおいては3〜5時間まで、そして程度IIIでは5時間以上といわれている。要介護者のうち、毎日の介護を必要としているのが42%であり、週何回かの援助を必要としているのが41%である。残りの17%は絶えず介護者を必要としているという。
なお、在宅介護の具体的な内容は次のようなものである。
身体衛生:洗顔、入浴、歯磨き、洗髪、整髪、爪切り、ひげそり、排便、排尿など。
食事:食物を食べやすく調理する事、食物を摂取すること、など。
行動:起床、就床、衣服の着脱、起立、歩行、階段昇降、外出と帰宅、など。
家事:買い物、料理、掃除、食器洗い、洗濯、暖房、など。