高齢人口の地域型態別分布状態を見ると、表5に示す様に、都市人口の増加に伴って、「市」に居住する高齢者の人口の割合が大幅に増加した。1970年、「市」に居住する高齢者は29.0%であったが、1995年には50.2%の高齢者が「市」に居住していた。都市人口は1970年から1995年の25年間に136%増加したが、高齢者人口はこの期間に563%も増加している。「郷」に居住する高齢者人口は、この期間192%しか増加していない。この傾向は、都市人口の高齢化問題を深刻化している。
又、65歳以上高齢者の内、80歳を越える「後期高齢者」の比率は、「市」の方が「郷」よりも1.5%程低いが、男性の差は1970年の約2%から1995年の約1%に縮められた。特に、台北市後期高齢者の占める比率は1970年の9.77%から1995年の14.7%に上昇し、「郷」を追い越して、「鎮」と平行した。これは、最近台北市男性の高齢化速度が特に速かったことになる。(表6:台湾地域型態別80歳以上人口が65歳以上人口に占める比率の推移、1970〜1995年)