表2-14に、移動前の福祉サービス利用の状況と健康状態との関連を示した。老研式活動能力指標との関連をみると、いずれの者も在宅福祉のみを利用していた者の得点が低く、入所していた者の得点が顕著に低かった。利用状況別にグループ間比較すると、市内転居者の方が在宅福祉のみを利用していた者の得点が高かった。
介助の必要度との関連をみると、いずれの者も、在宅福祉のみを利用していた者の得点が高く、また入所していた者の得点が顕著に高かった。利用状況別にグループ間比較すると、市内転居者の方が在宅福祉のみを利用していた者の得点が低く、老研式活動能力指標と同様の傾向がみられた。したがって転入者、転出者は市内転居者と比較して、在宅福祉サービスを利用していた者の日常生活能力が低いことが示された。
傷病の有無との関連をみると、いずれの者も福祉サービスを利用していた者の方が有病率が高かった。利用状況別にグループ間比較すると、利用していなかった者では転出者で有病率が若干低かった。
表2-14 移動前の福祉サービス利用の状況と健康状態との関連