3.運転中の機関の異常について
運転中、エンジンの状態には常に注意を払うことが必要です。エンジンは常にわれわれに信号を出して、その状態を知らせています。音・臭い・色(排気)がそれです。計器盤のメータの指度に注意し、その警報に速やかに応ずることも必要ですが、エンジンの異常な振動や音、臭い、排気ガスの色などは重要なエンジンからの合図ですから、もし異常が認められたら直ちにその原因を確かめるための行動をとらなければなりません。
エンジンの状態が良い場合には、エンジンはリズミカルな音とともに円滑に回転しています。しかしエンジンは回転しているけど回転が円滑でないことがありますので、このような場合について考えてみます。
エンジンの回転が円滑でないことは計器盤にある回転計の針が振れて整定しないことや異常なエンジンの音や振動などで知ることができますが、その場合には以下のことが原因と考えられます。
アイドリング運転の時の回転が円滑でない場合
?燃料弁の不良。
燃料噴射圧力が揃っていない。燃料弁の中に噴霧の状態の悪いものがある。
?燃料高圧管よりの燃料洩れの箇所がある。
?各シリンダの圧縮圧力の不均衡。
シリンダの磨耗、ピストンリングの磨耗・固着・折損や吸排気弁の不良などが考えられますので、業者に相談して見てもらう方が良いでしょう。
?ガバナーの故障。専門家に調査を依頼することが必要です。
?プロペラの損傷、プロペラシャフトの曲がり。
?エンジンコントロール・ケーブルに異常がある。(前出)
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