日本財団 図書館


体育科学センター第11回公開講演会講演要旨/日本人の身体発育とその将来像


2)乳幼児身体発育の年次推移

 乳幼児身体発育値を中心に,乳幼児身体発育の年次的な推移をみると,表2,図6,図7に示すとおりである.
 出生時の体格は,年次的にみてあまり変化していないが,戦前からの長期にわたる年次推移を検討してみると,僅かに大きくなっていることがわかる.
 乳児期の体重をみると,終戦直後の1950年から1960年,1970年と,それぞれの10年間にみられる変化は非常に大きかったのであるが,1970年と1980年の間には,ほとんど差がみられない.なお,欧米の値と比較してみると,乳児期の前半ではむしろ日本の乳児のほうが大きな数値を示しているのに後半になると再び欧米の乳児のほうが重くなる点が興味深い.
 幼児の身長でも,1950年から1960年,1970年への伸びは非常に大きいが,1970年から1980年への伸びは僅かである.


表2 出生時体位の年次的推移



図6 乳児体重の年次推移と欧米との比較(男子)

 図7 幼児身長発育曲線の年次的推移(男子)


前ページ    目次へ    次ページ





日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION