研究結果
1.水泳トレーニングヘの参加回数
本研究の被検者の累積登録数は118名であった。その中で本研究を行った期間において、週平均1.5回以上参加は11名
(全体の9%)、1.5回未満1.0回以上が19名(16%)、それ以下が88名(75%)であった。
2.最高酸素摂取量に対する水泳トレーニングの影響
約1年間の水泳トレーニング前後においてトレッドミル負荷試験を行った被検者を対象に分析を行った。表1に示すように
週1.5回以上水泳トレーニングに参加している被検者の最高酸素摂取量は有意に増加した。一方、週1回以上1.4回未満の参加
頻度の被検者の最高酸素摂取量は増加の傾向があったが、統計的に有意な増加ではなかった。さらに水泳トレーニング参加
回数が週1回以下の場合には最高酸素摂取量には観察期前後で差は見られなかった。
表1 勤労中高年女性の最高酸素摂取量(ml/kg/min)に対する水泳トレーニングの影響
3.骨密度
2年間の観察期間中においてトレーニング群、対照群とも腰椎(表2)および大腿骨頸部(表3)の骨密度に変化は見られなかっ
た。一方、腰椎のZ値(同年齢の平均値に対するパーセンテージ)はトレーニングで有意に上昇した(p<0.05)(表4)。一方、対象群で
は、Z値にも変化は観察されなかった。
表2 勤労中高年女性の腰椎の骨密度(g/c?)に対する水泳トレーニングの影響
表3 勤労中高年女性の大腿骨頚部の骨密度(g/c?)に対する水泳トレーニングの影響
表4 勤労中高年女性の腰椎の骨密度のz値(%)に対する水泳トレーニングの影響
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