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研究結果
1.性・年齢階級別生活体力および年齢との関係
男女別に、5歳毎の各年齢階級における生活体力測定値の平均値と標準偏差、および年齢と生活体力測定値との相関係数を表2
に示した。男女とも年齢階級が高くなるに従い、動作時間が長くなり、生活体力と年齢との間にはいずれも正の有意な相関関係が
認められた。
2.既往歴などの有無と生活体力指数との関係
既往歴などの項目の各カテゴリーにおける生活体力指数の平均値と標準偏差を男女別に表3に示した。男性では「脳卒中」、
「身体の痛み」および「入院」において有意差が認められ、各項目とも「有り」と回答した者の生活体力指数は「無し」と回答
した者よりも低かった。女性では「身体の痛み」および「臥床の経験」において有意差が認められ、前者では「有り」の者が、後者
では「無し」の者がそれぞれ生活体力が低値を示した。
3.形態および生理機能検査結果と生活体力指数との関係
BMI及び各生理機能と生活体力指数の間の相関係数を表4に示した。男性では何れの項目にも有意な関係は認められなかった。
女性ではX線検査による胸部径との間に有意な正の相関関係が認められた。
4.血液・尿検査成績と生活体力指数との関係
血液および尿の各検査成績と生活体力指数との関係を表5に示した。男性では総コレステロール、HDL−コレステロールと生活
体力指数との間に有意な正の相関関係が、また、γ−GTPおよびβ2−マイクログロブリンとの間には負の有意な相関関係がそれ
ぞれ認められた。女性ではHDL−コレステロールとの間にのみ正の有意な関係が認められた。
表2 性・年齢階級別の生活体力の平均値、標準偏差および年齢との相関係数
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表3 既往歴などの有無と生活体力指数との関係
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表4 形態・生理機能と生活体力指数との関係
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表5 血液・尿検査成績と生活体力指数との関係
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