2.食事調査方法
練習のない1日を含む1997年12月17日(水)〜19日(金)の連続した3日間の食事記録調査を実施した。具体的には、対象者にレンズ
付きフィルムを渡し、食品重量の目安とするハガキ大のカードを一緒に並べて、食べる前に食品あるいは食事を撮影することを依
頼した。併せて、ご飯のおかわりや残食といった写真のみでは知り得ない情報を得るため、食事記録用紙に料理名、食品名および摂
取概量を記入することを依頼した。レンズ付きフィルムと食事記録用紙は、調査員が記入もれの有無等を確認したうえで回収した。
食事の写真ならびに食事記録をもとに、十分食事調査のトレーニングを積んだ管理栄養士が摂取した食品の種類および重量を
求め、栄養計算ソフト(『エクセル栄養君ver2.0Mac版』建帛社)を用いて1日ごとのエネルギーならびに栄養素摂取量、および第五
次改定栄養所要量6)に対応した17食品群(食品構成)の分類に準じた食品群別摂取量を計算した。
さらに体格や活動量の違いといった個人差を考慮するため、体重1kg当たりの摂取量(エネルギー
、たんぱく質、カルシウム)、および摂取エネルギー1,000kcal当たりの栄養素摂取量(栄養素密度)を算
出した。同様に、栄養所要量6)からその栄養素密度を計算し(表2)、栄養素密度からみた所要量に対す
る充足率を求めた。最終的に、練習の有無にかかわらず1年生、2年生とも栄養ならびに食品群別摂取量
に曜日による差がみられなかったことから、それぞれ3日間の値を平均し1日当たりの摂取量を求めた。
表2 中学生男子の栄養所要量ならびに1,000kcalあたりの栄養素密度
*食物繊維:所要量としてはまだ定められていないが、目安量が示されている
『第5次改定日本人の栄養所要量』(厚生省)より
3.統計処理
栄養ならびに食品群別摂取量は、1年生、2年生ごとに集計し、平均値±標準偏差(mean±SD)で表した。学
年ごとの平均値の差は、分散分析を用いて検討した。栄養摂取水準と食品群別摂取状況との関係を、pearson
の相関係数によって検討した。すべての分析および統計処理には、統計パッケージSPSS(Release6.1JfortheMac版)
を使用した。
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