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preβ-HDLの調整にはpreβ-HDLが超遠心法においてVHDL分画に存在すること、アポ蛋白としてアポ蛋白A1のみを有することを応用し、超遠心にて得られたVHDLを抗アポ蛋白A1アフイニテイーカラムにかけ、吸着したアポ蛋白Alを含む粒子をpreβ-HDLとした。
  3.HDL亜分画のLDLに対する抗酸化作用:各リポ蛋白の被酸化能は、PBS(-)で透析したLDL(100μg蛋白/ml)およびHDL各亜分画(各100μg蛋白/ml)を単独でCuS04(最終濃度0.005mM)と、またLDLに対する抗酸化能はLDL(50μg蛋白/ml)と各HDL亜分画(各50μg蛋白/ml)をCuSO4と37℃で反応させ、経時的に共役ジエンの生成量を分光光度計(A=234nm)を用いて測定することにより検討した。異なる3回の実験を行った。

?.結果
 A.被検者の背景(表1)
 表1.被験者の背景


  1.総コレステロール、中性脂肪、HDL-コレステロールには地域差は認められなかった。
  2.大宮市の対象は空腹時血糖が高かった。

 B.preβ-HDLの測定
  1.椎葉村、北浦町住民のpreβ-HDLの比率は全HDLの約13%であったが、大宮市住民では約22%と増加していた(表2)。
  2.preβ-HDLの比率はBMI(R2=0.092)、総コレステロール(R2=0.045)、中性脂肪(R2=0.004)、HDL-コレステロール(R2=0.003)、空腹時血糖(R2=0.005)のいずれとも相関しなかった。

 

 

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