日本財団 図書館


?A公開鍵暗号化方式

 公開鍵暗号化方式は、公開鍵と秘密鍵の両方を使用する。秘密鍵は各ユーザーが他人に知られないように保護しなければならないが、公開鍵の方は公表される。公開鍵と秘密鍵は数学的な関係を持っており、秘密鍵で暗号化されたメッセージの受け手は、送り手の公開鍵を使ってメッセージを復号化できる。同様にメッセージの送り手は、相手の公開鍵でメッセージを暗号化することができる。つまり送り手は受け手の秘密鍵を知らなくてもよい。暗号化されたメッセージは、その秘密鍵を知っているユーザーしか復号化できないことになる。
 公開鍵暗号化方式では、「RSA」という暗号化方式が有名である。RSAアルゴリズムは、最高速度のコンピュータを複数台使用し、総当たり的に解読を試みた結果、一定の条件のもとで解読することは可能であるものの、効率的な解読方法はいまだに見つけられていない、強力な暗号鍵アルゴリズムである。現在、アメリカの海軍や労働省、その他の連邦機関、大学など様々なアメリカ政府機関及び企業がRSAアルゴリズムを使用している。
 一般にDESのような秘密鍵アルゴリズムでは、メッセージの送信者または受信者の身元詐称を防止することができないが、RSAアルゴリズムを用いれば、暗号化だけではなく認証(メッセージが特定のユーザーから送られてきたことを証明すること)も行うことができる。


図6 公開鍵暗号化方式

 

 

前ページ    目次へ    次ページ






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION