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第2節イントラネットとグループウェアソフト

 地方公共団体における庁内ネットワークの利用は、当初、特定の業務に特化したクライアント・サーバ(C/S)型のアプリケーションによる利用が主であり、LANに接続されるコンピュータ機器も限られたものであった。
 その後、パソコンの普及に伴い、プリンタなどの資源共有を目的としたネットワークが整備され、さらに、迅速な情報伝達や情報共有を実現するために、グループウェアが導入されてきた。いわゆる「庁内システム」と呼ばれる情報系システムである。
 ところが近年、イントラネットを利用して庁内システムを構築する例が増加しており、今後、どちらを用いて庁内システムを構築した方がよいのか迷うところでもある。
 本節では、イントラネットとグループウェアを比較することによって、双方の違いや今後の方向性を探ることとする。

2−1 グループウェアとは
 イントラネットとグループウェアを比較するにあたり、簡単にグループウェアをおさらいすると、グループウェアとは、一般的に「コンピュータネットワークの利用を前提とし、グループでの作業を支援するために作られたソフトウェア及びソフトウェアを含む仕組み」といわれている。
 広義の解釈では「概念」的なものであり、狭義の解釈では具体的な「ソフトウェア」を指している。
 イントラネットとは具体的なネットワーク技術であるから、概念と比較することはできない。したがって、ここでは具体的なソフトウェア製品であるグループウェアソフトに着目し、「イントラネット」と「グループウェアソフトを利用したネットワーク」を比較することにする。

(1)グループウェアソフトの機能
 グループウェアソフトは、ネットワークの利用者間における情報の共有化や情報伝達を促進し、作業効率を向上することを目的に構築されたソフトウェア製品であり、各製品ごとに多少異なるが、おおむね次の機能を有している。

 

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