図10 Reynolds'number:血流量と圧差の関係
次に,血液の粘っこさ(粘度)と流速の関係を示したものが図12である。
血清とか生理的食塩水は,速度によって粘度が変わることはなく,ニュートン性の液体と呼ばれるが,血液の中には固形成分があるので,この場合には速度によって粘度が変化し,速度の増加によって粘度は低下する。またヘマトクリットが40%(正常なひと)と60%(多血症のひと)とでは,相対的に示した粘度の大きさが図12のように大きく異なり,ヘマトクリットが高いほど,粘度は高くなる。粘性が高くなれば,流速が低下し,流速の低下は血管内圧を高めるということで多血症のひとでは血圧が高くなる。
C 血圧の表れ
1.圧勾配のプロフィール
図3に示した圧勾配は,血管系の縦の配列を通じて左心室内圧から毛細管に至るまで低下していくが,この関係を模式的に示したものが図13で,ピエゾメーターと呼ばれる。
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