日本財団 図書館


緩和ケアでは特に学際的にチームを組んで、協力し合ってケアを提供している。チームの意味、チームで働くことの意味をそれぞれが理解することが必要であり、このような研修が回を重ねることにより、緩和ケアのすそ野は広がると考える。そしてこの研修を受けた人が、この研修だけにとどまらず、ステップアップの研修として事例検討を中心にしたプログラムを組むことも必要と考える。

 

終わりに

 背景も年齢も職位も違う人が、医療の現場を離れ、質の高いケアを提供したいという思いを胸に、この研修に21名参加された。経費に関しても、すべて自費、一部自費、すべて公費と様々であった。家族と離れて2ヵ月の研修に参加した人もあった。片道3時間の通学をした人もあった。自宅、清瀬、実習先と3個所を動かなければならない人もいた。しかし、研修を受けた人は施設に帰ってこの研修の成果を生かそうと努力している。
 多くの人がこの研修を受け、その学びを実践に生かせるようになれば、ホスピス・緩和ケアの質の向上につながると考える。それはホスピスが「死ぬための場所」というイメージが払拭され、ホスピスケアが更に多くの場所で提供できるようになることを信じて努力していきたい。

(看護教育 研究センター教員 小田式子記)

 

日本看護協会 看護教育・研究センター  

センター長  岡谷 恵子    
継続教育部長 北角 栄子    
緩和ケアナース養成研修     

担当教員 小田 式子、金子 祐子

 

 

 

前ページ    目次へ    次ページ






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION