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グループホームの住まいに関する調査研究報告書


    グループホームの住まいに関する調査研究 3 横浜国立大学 大原一興 横浜市内における知的障害者グループホームのケーススタディー調査 −報告書− 1998年1月 横浜国立大学工学部


      グループホームはまゆう

1-概要

住所 横浜市磯子区中原1-5-22

電話/FAX 045-773-7010

開設年月日 1997年4月1日

運営の主体 グループホームはまゆう運営委員会

支援、後援団体 なし

定員 6名

入居者数 男性4名 女性2名

建物形態 木造2階建一戸建 元男性独身寮

運営方針 特になし
(入居者主体に、強制せず、自主性を持って)

2-開設まで〜現在に至る経緯

開設経緯 以前、他のグループホームが次の物件が空くまでの約2年間ここを利用していたが次の所へ引越していった
大家さんがとても理解ある人で、新しくグループホームとして利用したい人がいたら続けて貸したいと提案してくれ、以前の入居者が通う地域作業所で声をかけられる作業所での希望者3名と、元々その作業所の活動ホームで宿泊訓練をしていた会の中から入居者が決まる
1996年8月 職員候補の人と一緒に、月1回の宿泊訓練が活動ホームで始まる
1997年4月 開設

建物改造点
・トイレ
和式4ヶ所だったのを1ヶ所無くして3ヶ所のみにし、そのうち2ヶ所はウォシュレット付きの洋式に変える
・電気容量
全室にエアコンを付けたが30Wだったため、容量をあげる
・給湯設備
食堂の洗面所が水のみだったので、お湯も出るようにする
・駐車スペース
駐車スペースがなかったため、外塀を壊す
以前のグループホームが利用する前に改造した点があったので、大きな改造はなかった
・以前のグループホームの改造点
浴室(元々無かった)、階段の手すり、トイレの壁など

地域との関わり 他のグループホームが引越した後に入ったので、地域の人にもなじみがあり、問題はなかった

運営委員 運営委員長は入居者の父親

3-生活

生活日課 食事は全員で一緒に食べる
夕食 18:30〜

土日 開設当初、土曜日の午前中には全員帰省していたがだんだんと帰省したがらない入居者が出てきた
1997年9月からは、希望者は土曜日も宿泊可能にし、日曜日は全員帰省する
(半数の入居者が土曜日も宿泊する)

行事 まだ開所1年未満なので、いろいろと模索中

生活状況 居室の掃除は職員がする

お金の管理 小遣い帳を付ける

4-職員

職員数
常勤 2名(女性、男性)
非常勤 1名

勤務時間 15:00〜翌10:00
非常勤(週2回) 18:00〜翌8:00
交代で宿直

職務内容(その中で特徴的なもの)
・入居者Eさんの作業所への送迎
車で往復1時間以上かかるが、親が毎日送迎するとグループホームで生活する意味がなくなってしまうので、職員が送迎することにした
・通院の付き添い
勤務時間外になってしまうが、歯医者などは今年に治療しまえばこれからが楽になるのでは、と考えている

ボランティア アルバイト
・夕食ヘルパー 3名が交代で 16:00〜20:30
・朝のお世話 1名が週2回 7:00〜8:30
職員が入居者を送迎中、他の入居者を送り出す
・ボランティアは現在は特になし

職場等との折衝 グループホームが開所する前に、職員が入居者の各職場に挨拶に行った
保護者に頼まれたときなど連絡をとる

家庭との関わり 何かあったときにその都度連絡をとる
月1回、事務局会議で母親が集まる

5-入居者

主な収入 年金
年金+給料(1名)

入居費(月1名)
家賃 27,500円
共益費 7,500円
その他

グループホーム生活による変化 入居前は、1人っ子で家族から離れたくない入居者もいたが、顔なじみで始めたのですぐに慣れ、しだいに土曜日も宿泊したいという希望が出た
現在では、グループホーム生活は自宅よりよいと言う入居者もいる
同世代との生活がとても楽しく入居者のためになっている
母親との親子関係もよくなった

6-建築環境

構造、形態 木造2階建一戸建 元男性独身寮

規模 延床面積 239.32?u

権利関係 賃貸借権
(大家さん宅は隣り)

家賃 月330,000円

建物概要
・居室 6室
・体験入居室 2室
・職員宿直室

・非常勤職員宿直室
・台所
・食堂(洗面所付き)
・浴室
・洗面所 2ヶ所(うち1ヶ所は食堂にあるもの)
・トイレ 洋式ウォシュレット付 2ヶ所
和式 1ヶ所
男性用 2ヶ所
・事務室
・住み込み職員用室
(男性職員が実家からの通勤では遠すぎ、また部屋数が多く使用しない居室もあったので、一室に住み込むことにする)
各部屋エアコン付

共用空間 食堂
・全員または数人で−食事、テレビ観賞、団らん、会議
(女性は団らんをしていることが多いが、男性は居室で過ごすことが多い)
・個人で−小遣い帳記入、洗面 などに利用

居室
・家具は各自で持ち込み
・1階は女性、2階は男性にしている

便利な点
・一軒全部借りているので、近所に気を使わなくてすむ
・台所などの使い勝手は割とよい
・入居者の自宅と同じ区内にある
周辺環境の大きな変化がないので、入居者にとってよい
親にとつては、近くにいるという安心感が持てる
・駅に近い
3駅に徒歩で行ける

不便な点
・かなり古いつくりなので何でも低い
食堂の洗面所、台所、内のり など
・階段の蹴上げが高い
・食堂に続いてソファー、テレビなど置いてくつろげる空間がない

その他(グループホームに関する意見) 使い勝手が重要であって、広ければよいというわけではない
どれだけ環境を整えてあげられるかが問題である



























































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