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グループホームの住まいに関する調査研究報告書


    グループホームの住まいに関する調査研究 3 横浜国立大学 大原一興 横浜市内における知的障害者グループホームのケーススタディー調査 −報告書− 1998年1月 横浜国立大学工学部


      グループホームオウル

1-概要

住所 横浜市鶴見区東寺尾台20-3

電話/FAX 045-581-6576

開設年月日 1995年5月1日
市に申請し認可されたのは1996年11月

運営の主体 グループホームオウル運営委員会

支援、後援団体 なし

定員 4名

入居者数 男性2名 女性1名

建物形態 木造2階建一戸建住宅

運営方針
・大人になる暖かい人間関係を
・自立する
・将来結婚できるように

2-開設まで〜現在に至る経緯

開設経緯 入居者が以前通っていた地域作業所の青年学級の中で、共同生活をしてみないかという声があがり、グループホームを作ることになった
(青年学級―自立を目指して週末に作業所で宿泊をしたり、ボランティアを探して交流したり、外出したりしていた)
始めの1年間は助成金を受けずに暮らしてみようということだったので、市に申請したのは1年後だった

家探しの状況 入居希望者自身がボランティアと一緒に不動産屋をまわり、50ヶ所目くらいで現在の家を見つけた
なかなか見つからなかったが、思っていたよりは早く見つかった
大家さんも始めは反対だったが、職員の人が常に一緒ならばということで貸してくれた

地域との関わり 開所前、近所からは大反対にあった
開設者であり現在の職員である人が常にグループホームにいるから問題はないという説明を、一軒ずつ4回説明にまわって承諾を得た
開所後大雪の日があり、職員もグループホームへ来ることができず近所の住民が助けてくれたことがあり、そこから近所とも上手く行くようになった

住居改造点
・外から食堂の窓にスロープを設置した
引越ししても使えるように3部分に分けた
・台所と食堂の間の壁、ドアを外した
・1階のトイレのドアを外し、カーテンをかける
その方が安心できるという入居者の希望による
・階段、浴室、洗面所などに手すりを付ける

運営委員 運営委員長 入居者の代表
運営委員 ・行政の職員 3名
・第三セクター 1名
・町内の人 2名
・民生委員 1名
・大学教師 1名
・地域住民で教師 1名
・入居者 2名
・職員 1名

退所者 2名
・自立し一人暮らし(男性)
・結婚し現在は近くの市営住宅に住む(女性)
時々相談にくる
何かあったときはグループホームで対処できる

3-生活

生活状況 食事は入居者が作り全員で一緒に食べる
・すべて入居者がする
買い物、掃除、洗濯など
・それぞれ入居者が、グループホーム内で担当の仕事がある

土日 開所
全員グループホームに滞在

行事
・月1回映画を見る
・外食
・居酒屋に行く など

お金の管理 銀行での出しいれは各自でする

4-職員

職員数
常勤 1名(女性)
非常勤 1名(女性)

勤務時間 16:00もしくは17:00〜翌8:00すぎ
月〜金曜日まで1名で宿直

ボランティア 家事、身辺介助、入浴介助、食事介助、すべてに関わってもらう

職場等との折衝 現在地域作業所を開設準備中

家庭との関わり 生活保護の関係で別離というかたちをとっているので関わりはない

5-入居者

主な収入 年金+生活保護

入居費(月1名) 家賃 27,500円
共益費 30,000円
援助料 40,000円

6-建築形態

構造、形態 木造2階建一戸建住宅

規模 延床面積 114.513?u

建築年数 9年

権利関係 賃貸借権

家賃 月220,000円

住居概要
・居室 4室
・事務室
・台所
・食堂、居間
・浴室
・トイレ 2ヶ所
・洗面所 2ヶ所
外から食堂の窓へ車椅子用スロープを付けた

共有空間
・食事
・団らん
・ピアノ演奏 などに利用

居室 居室を含め家具はほとんどもらい物

便利な点
・広い
・前の住人が高齢者だったため、家の中の段差が少ない

不便な点
・職員室が無い
・ドアの幅が狭く、車椅子が通れない
・車椅子使用者にとって、台所が狭く、流しの位置が高い
・トイレが狭く、車椅子が入れない

その他(グループホームに関する意見) 至れり尽くせりでないことのよさ
こうだったら良いと言うよりは、現在の状態に合わせていく












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