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グループホームの住まいに関する調査研究報告書


    グループホームの住まいに関する調査研究レポート 2 宮城工業高等専門学校 建築学科 本間敏行


      にしはらホーム

事例考察 (事例については匿名希望)

調査対象3 にしはらホーム

名 称 にしはらホーム

所在地 黒川郡大和町吉岡

設置年月 1997年(平成9年)10月 (5月より訓練で入居)

運営主体 社会福祉法人 宮城県福祉事業団

住居形態 一戸建 賃貸

バックアップ施設 精神薄弱者更生施設 宮城県船形学園

世話人住居形態 通勤

許可形態 国による認可

定員 定員4名 現入居者4名

入居者属性 A 30歳 女性 療育手帳B (知的障害)
B 20歳 女性 療育手帳B (知的障害)
C 19歳 女性 療育手帳A (知的障害)
D 18歳 女性 療育手帳A (知的障害)

郡部の町部に位置し周りには戸建住宅が点在している。ホームは道路から少し入ったところにあり、一戸建平屋で民間所有の築20年の借家である。延床面積は107.24?u、続き間タイプの5部屋がならぶ開放的な間取りである。トイレが2カ所ある。浴室はユニットバスに改修した。5部屋は押入や床の間、大きさ等条件がそれぞれ異なるが、2室を居間としている。台所に近い部屋を食事、団欒、テレビなど皆で過ごす中心の場とし、他方を音楽を聞く場、私物の置場として使い分けている。3室を個室2室(6畳)と2人部屋1室(8畳)として暮らしている。仲のよい2人が1室で暮らすことで、部屋の大きさのアンバランスを補っているといえる。居室間は続き間の襖を開けていることが多いとの事で、個室的な雰囲気には欠けている。既存借家の間取りの影響を受けていると言え
よう。家賃は月6万円で1万5千円ずつ負担している。
居室の様子をみると、私物が少し散乱してはいるが、女性4名のグループホームであることから、人形等の飾り物やかわいい小物がみられ、また化粧品等の身つくろい道具がそれぞれのコーナーに置かれている。日当たりの良い南側廊下は洗濯物干し場となっている。
就労先はCとDが一緒で他の2人は別々の所であるが、食事は全員そろって食べている。簡単な料理を作る等家事仕事も多くこなしている。
Aは内向的な性格であったが、グループホームで生活するようになって自分から何でも話すようになりずいぶん変化したとの事である。
世話人は通勤であるが、いつも孫(3歳)を連れてきており、夕方世話人の娘がむかえにくるまで日中グループホームですごしている。居住者にかわいがられている。
平成9年の5月から住み始めたが、正式な認可は10月である。近所との関係は会えば挨拶する程度である。







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