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グループホームの住まいに関する調査研究報告書


    グループホームの住まいに関する調査研究レポート 1 北海道大学 野口孝博


      グループホーム美香保

調査対象2 専用アパートのグループホーム

名  称 グループホーム美香保

所 在 地 北海道札幌市東区

設 置 年 1993(平成5)年4月

運営の主体 社会福祉法人愛和福祉会

住居の形態 木造賃貸アパート(2階建)の2階に居住。住宅は専用に計画されたもの。

バックアップ施設 通勤寮・ドミトリー元町

世話人居住形態 通い(40才代、女性)

認可の形態 北海道

定 員 4名+3名(近くに住む人が利用)

入居者属性 入居者の4名は男性2名(24才、 23才)、女性2名(20才、43才)。
近隣利用者の3名は男性2名(39才、23才)、女性1名(21才)。23才と21才は同居。

障害程度 いずれの場合も軽度

住宅所有者 バックアップ施設

住宅の家賃 一人当たり約3万円/月(個人差なし)

住宅共用室 LDK10畳

住宅個室 (6畳+5畳)×2室、8畳×1室 6畳×1室

立地条件 バス停まで徒歩5分、中通りに面する住宅地。

木造2階建アパートのグループホーム。居住者は4人、男女2名ずつである。このほかに近所のアパートに住んでいる3人の男女がこのグループホームを利用している。近隣の3人のホーム利用の仕方としては、朝夕の食事と夕食後のだんらんが主なものである。グループホームとしては、同居している形態ばかりではなく、このように近隣に居住していて食事や共用室の利用を行うケースも含まれる。これらのメンバーもみな仕事(食品関係など)をもっている。職場へは自転車やバスを利用して各自で通勤している。このためグループホームの設置に当たっては交通の便を優先したとのこと。

住宅は2階でそこに共用の居間、個室、浴室、トイレなどがある。居間はワンルームのLDKで約10畳。キチンセットのほか冷蔵庫、食器棚、大型ストーブなどが部屋の周りにおかれ、真ん中にみんなで食事ができる大型のテーブルがおかれている。そのため部屋にはほとんど余裕がない状態である。トイレ、浴室、ユーティリティなども狭い。

個室は、大きく2タイプある。一つは6畳(和室)と5畳(DK)の1DK型である。この場合6畳の和室には間口1間半の押し入れがつく。DKには小さな流し台とガスレンジがついている。しかしこのガスレンジはあまり使用されることはない。食事等の準備は基本的に共用の居間(LDK)で行われている。他の2室は8畳と6畳の1室ずつの個室である。しかしこれらの2室はともに居間に隣接していてそこからしか出入りできないために、部屋の独立性は低い。特に8畳の部屋は、居間とは間口1間のふすまでつながっているために、ふだんはそこが開け放しになっていて、かつ個人のスペースに共用の備品などが入り込んでいる。










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