このように、四国地区の特に瀬戸内側は、自然条件、社会条件、経済条件ともにメガフロートの建造・設置に取り組む意義がある。造船業界・関連工業においても活性化効果が期待される。周囲を海に囲まれた四国地区においてメガフロートに取り組んでいく意義は深い。新たな都市空間創出の実験の場としても適している。
一方、四国地区の瀬戸内沿岸海域に設置を検討する場合においては、環境に与える影響等について次の点でより進んだ実験・研究が必要となろう。
?@.潮流への影響
?A.波浪の影響
?B.水性生物への影響
?C.航行船舶への影響
?D.景観への影響
(3)四国地区における現在までの取り組み
平成8年7月26日、今治市において「海の日」記念行事として「メガフロートフォーラムinせとうち」を開催した。造船・海運・海事関係者、行政関係者、一般を含め600人以上が参加、メガフロート研究開発状況の紹介、基調講演、シンポジウムを行い、将来性についての理解を深めたところである。
さらに、四国地区に事業所を持つ4社(川崎重工業、住友重機械工業、今治造船、新来島どっく)がメガフロート技術研究組合に参加している。
今回、本ビジョン策定のための調査委員会の下部組織として、「メガフロート部会」を組織し、検討を行った。