7.1.4 SLO-ROLタンクシリーズ
基本船型に対して図7-7に示す断面形状のSLO-ROLタンクを付加した場合の計算を行った。表7-3に示す要目で、BO-SLR11はバルブを閉じて減揺タンクとしての機能をしない非作動状態としたもので、水線幅変更シリーズのBO-W2とほぼ同等の状態となる。BO-SLR12はSRO-ROLタンク作動状態である。
図7-8,7-9に示すようにSRO-ROLタンク作動状態では波周期が短い領域では大きな減揺効果があるが、長周期域では動揺が大きくなる傾向がある。しかしながら動揺が大きくなって減揺タンク内の自由水面がタンク天井面まで到達してしまうと、その後はSRO-ROL非作動状態BO-SLR11に似た動揺特性を示すものと考えられる。すなわちタンク作動状態でも実際には長周期域においても比較的良好な動揺性能を示すことが期待される。