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3)宮崎県細島港

 

気象・海象

・全風向頻度として卓越しているのは、WNWである。

・風速10m/s以上の風向頻度として卓越しているのは、NとSである。

・宮崎港沖の波向のとして卓越しているのは、ESEが37.0%、SEが33.2%である。

 

船舶入港状況

・数百tの石油貨物、約1万tのフェリー、1〜2万tの鉱石船等が入港する。

 

防波堤

・岸壁前面の静穏度基準値を用いて稼働率を算定すると、現況地形では97.5%を満足していない施設が、19の岸壁のうち6つある。

 

係留系(県によるヒアリング調査)

・係留索の材質は、ナイロンとクレモナが多く使用されている。

・係留索の本数は、内航船の場合径40〜60mm×4〜6本程度、外航船の場合係留期間が長いことから径100mm×12本程度となっている。

・概算の固有周期を、上記の調査を基に試算している。細島港に入港する最も小さい船は400DWtの内航船で、径40mmのクレモナ索×6本で荷役障害が発生した記録がある。

この場合の固有周期は約18秒である。細島港に入港する最も大きい船は43,565DWtで、係留系の記録はないので、径100mmのクレモナ索×12本と仮定して、固有周期を概算すると約135秒である。

 

船舶動揺・荷役等の支障

・荷役障害の発生件数は、台風期の8〜10月に13〜21件と非常に多いが、台風期以外の12〜3月も3〜9件と多い。

・特に、台風が南海上に来るとうねりが入り、荷役障害等が多く発生する。

・荷役障害は特定のバースで非常に多く発生しており、平成4年〜8年に白浜11号岸壁で57件、マリンエキスプレスで20件、白浜10号岸壁で15件、工業6号岸壁と日向精錬所で10件となっている。その他の岸壁では、荷役障害はごく少ない。

・うねりが入ってくると、タグで押さえつけながら荷役を行っている。(荷役業者)

 

 

 

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