8. 海外調査報告
8.1 調査目的
調査ユニットの概念をまとめる上で非常に重要な情報となる、港湾施設・水域の調査方法の実態把握、および調査ユニットを構成するであろう種々の水中機器の現状技術および最新技術のトレンドの把握を行うため、海外の主要港と、ROV、音響計測機器を始めとする水中機器の主要メーカーについて現状調査を行う。
8.2 欧州調査報告
本研究に関連する欧州における調査先として、欧州の代表的な港であるロッテルダム港と、北海の海底油田開発の重要な役割を担うROVメーカー、種々の機器類のサプライヤーおよび世界的に有名なソナーメーカー等を訪問し、港湾管理の現状を調査し、機器類の最新情報を入手するとともに、当方の研究について情報の交換を行った。
以下に、訪問先の概要と、本研究に関する反応とを述べる。
8.2.1 ROTTERDAM PORT AUTHORITY(オランダ、ロッテルダム)
(1) 港の概要
欧州最大の港の一つで、日本船も多く寄港している。幅5km、長さ40kmに及ぶ河川港であり、今も大型コンテナ船用埠頭の新築工事を続けており、活気に満ちた港であり、息づいていることが明確に感じ取れる。
(2) 港湾の維持管理の方法、管理時の計測内容、計測機器、管理体制等
河川港としての特徴からか、川の上流からのシルトと海からのシルトが混在しており航路の確保には殊のほか神経を使っているようであった。総勢130人余りで維持管理関連作業全てをやっており、特に年間2回位岸壁等の構造物や航路のチェックもしているとのこと。特に商船の推進器による海底の洗掘は、構造物の変状の原因にもなるとの観点から埋め戻しを逐次行っているとのこと。なお、川の底を這っているパイプラインの漏洩の疑いがあった時の調査の時以外は、ROVによる構造物の検査等はやったことがないとのことであった。
(3) 我が方調査に対する反応
欧州の港と、我が国の港との違いが鮮明に出ており、非常に興味深いものがあった。特に、地震の災害が全くなく阪神淡路大震災については非常に同情的であった。従って我々の調査目的には全面的に協力するといった面を良く見せてくれた。特にCs137による海底に堆積したシルトの厚さ測定は興味深いものであった。