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4. 非常時および平常時の最適機能の概略検討

 

4.1 概要

 

第3章「現状分析」における、第一次・第二次ヒアリング調査、アンケート調査、および第8章における海外調査などの結果から、非常時の調査活動に必要とされている機能、平常時の維持管理作業に必要とされている機能をとりまとめ、計測機器類の現時点での最新技術等の情報の入手を行うことができた。

本章では、これらの情報から、本研究でまとめて行くべき調査ユニットの概念の構成に必要とされる、非常時に最適な対応機能、平常時に最適な維持管理機能について、具体的に検討を行う。

 

4.2非常時における機能の概略検討

 

第一次ヒアリング調査およびアンケート調査をまとめた結果から次のような非常時の調査作業の実態と、要望とが明らかになった。

 

4.2.1 非常時における調査の現状

 

現状では、地震、台風による被害が発生した場合の、調査の初動は迅速さが肝要である。

ほとんどの管理者が、被災後1日で調査を開始する。しかしながら、その調査範囲は、基本的には港湾施設の気中部を目視にて検査を行っており、水中部の検査を行っているところは少ない。大規模な被災にあった場合に、水域等も含めた広範囲の落下物等の調査をソナーを用いて行うか、もしくは被災箇所の水中部の確認を潜水士を用いて行っているのみであり、阪神・淡路大震災の後の被災状況の詳細調査のような調査はほとんど行われていないのが現状である。

基本的に、非常時の調査においてまず確認することは、

・水域の確保

・施設の被災状況

であり、その港湾施設を使用することが可能か否かの判断を下すことである。

これら緊急時の調査による判断を確認した上で、次に行うのが復旧断面図の作成である。復旧断面図は、被災後の復旧費用を見積もるために必要で、復旧断面図により復旧費用の査定が行われ、費用が確定するという重要な役割を持つ。復旧断面を作成するためには、被災前の基準断面図と、被災後の施設の断面図を記入し、その変状の状態を明らかにしなければならない。そのためには、被災地の測量作業が必要となる。(実際には全て陸上から法線の出入り等を測量する)

また、調査の作業者の人数を予想すると、非常時には他からの応援者が多数駆けつけると考えられるが、港湾管理者の人員としては、おおよそ3〜4人と考えられる。(平均は7人)

 

 

 

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