ii) メディアンフィルター
a) 概要
対象とする範囲内のピクセルのデータ値について中央値(例えば9×9では小さい方から(大きい方からでも同じである)41番目の値)を求めて中央のピクセルの値とするフィルターであり、雑音除去を目的に利用されることが多い。図13に3×3のメディアンフィルターの動作を模式的に示した。

フィルターサイズとしては3×3および7×7の2種類を使用した。
b) 結果
メディアンフィルター(3×3)ではスペックルが十分に落ちておらず、また部分的にはスペックルが強調される傾向が見られた。
メディアンフィルター(7×7)ではスペックルの低減が見られた。画像は全体にコントラストが落ちているものの、判読性は良好な状態であった。
iii) モードフィルター
a) 概要
対象とする範囲内のピクセルのデータ値について最頻値(最も出現数の多かった階級値)を求めて中央のピクセルの値とするフィルターである。図14にモードフィルターの動作の模式図を示した。

フィルターサイズとしては7×7ピクセルを使用した。
b) 結果
モードフィルター(7×7)では明暗が強調されたため、全体にスペックルが目立つ結果となった。スペックル低減フィルターとしては適さないと思われた。