漁業について
漁業
本州東岸の沿岸及び沖合海域は、津軽暖流・親潮・黒潮の3海流が交錯し、寒暖両水系の魚類が豊富に来遊するため、極めて恵まれた漁場環境となっています。一本釣、はえ縄、底引き網、まき網、刺網及び敷網などの各種漁業が、ほぼ同年にわたって行われているので、付近を航行する船舶は操業漁船の動向及びその漁具などに十分注意することが必要です。
津軽海峡沿岸海域では、毎年3月〜5月の間、小型サケ・マス流し網漁業が行われるので操業漁船(10t未満)及び漁網(長さ900m)に注意する必要があります。
定置漁網・養殖施設
沿岸の距岸2M(所により5M)以内のいたる所に定置漁網があり、また、距岸2M(所により3M)以内に、魚介類・ノリ・ワカメ・コンブ・カキ・真珠・藻類などの養殖施設があります。このうち小名浜港付近及び日立港北東方の定置漁網は、かなり沖合にまで及んでいるので特に注意を要します。また、沿岸の浅い所や小さな湾の大部分に、前記各種養殖施設が設置され、水路が狭くなっているところが多いので、このような海域を航行する際には、同海域の地域的な状況を把握しておく必要があります。これらの定置漁網・養殖施設には、おおむね簡易標識が付設されていますが、小型で光力も弱く、状況によっては視認が困難な場合もあるので注意を要します。
(備考)定置漁具等の詳細については、次の特殊図を参照して下さい。
海図第6120号6 漁具定置箇所一覧図 第6(岩手・宮城・福島)
同 第6120号7 同 第7(茨城・千葉・神奈川)
同 第6120号13 同 第13(山形・秋田・青森)
(注意)小型定置漁具(第2種共同漁業)は、その個々の位置が確定していないので図示していません。