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実際には、CRTの映像の残光を利用することによって、プロッテングをしなくても、移動物標の移動方向と速さの概要を知ることができる。真運動装置では、PPIのスイープの起点を、CRTの映像面の中心から任意の所まで移す、いわゆる離心PPIを作り、そのスイープの起点をジャイロコンパスとスピードログなどの信号を利用して移動させている。つまり図4・5で分かるように、自船の位置は円形の距離マーカーの中心であり、この自船位置はその針路と速力に応じて移動する。このとき、その映像の後に残光の尾を引き、この尾の長さで自船の速力が、尾の方向で針路が分かり、また、変針の有無も判別できる。陸地、その他の固定物標は船が移動しても映像面上に固定されて動かない。

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他船が移動している場合は、残光の尾を引きながら映像面上を移動するので、このときの尾に示されたものが、相手船の真針路と真速力を示すことになる。また、自船が映像面の端に到達したとき又はリセット点に達したときは、手動又は自動的に任意の所まで戻し、そこから再び移動させることができるようになっている。

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