(5)第二、第三の掃引偽像
通常レーダーの電波は直進するので、レーダー水平線内の物標しか探知しない。しかし、時として地表に沿って相当遠くの物標にまで到達して、その反射像を現すことがある。このとき、例えば100海里や200海里もの遠方の物標から反射して帰ってきた場合には、その反射波はすでに次の発信パルスが出てから、あるいは次の次の発信パルスが出てから帰ってくることになり、これを第二掃引偽像あるいは第三掃引偽像という。
自船のパルス繰り返し数が1,000ppsであるとすると、パルスが発信される間隔は1msであって、これは約81海里を電波が往復する距離となる。そこで100海里の物標から反射してくれば、100-8=19で約19海里のところにその物標があるように偽像が現れ、もし200海里の物標から反射してくれば、200-(2×81)=38で約38海里のところにその物標があるように偽像が現れることになる。
(6)他のレーダーによる干渉波の偽像
自船にある他のレーダーの発信電波や、他船のレーダーの発信電波の周波数がほとんど同じである場合には、これを受信することになる。この場合、