は し が き
レーダーが船舶の航行安全上、欠かすことのできない機器であることは誰でもが認めるところであって、そのため、船舶安全法によっても、その設置が義務付けられている。しかし、いまや設置義務の有無にかかわらず、小さな漁船やボートに至るまでの、ほとんどの船舶に装備されているのが現状である。
だが、これだけ普及しても、レーダーが高度の電子器機であることに変わりはなく、その装備方法や取扱いを誤ると所期の性能を発揮することはできない。
このため、本書はレーダーについての原理、取扱い、調整、保守等について解説し、その理解を深められるようにしてある。各位は本書を学習することによって、より完全な作業ができるようにして頂きたい。
なお、本書は日本財団の補助を得て作成したものである。