(4) 命令系統と指示系統
命令系統とは通常のライン組織と同様の系統をいい、指示系統とは自己の専門業務に属することについて下部機構に指示することができる権限のあることを示す系統をいう。
なお、これらの命令・指示系統には当然それに対する責任が付随される。職制の権限と責任を明確化し職制相互の関連と調整を図り命令系統の重複を避ける。
(5)組織の編成
組織は生産の品種、企業の規模、経営者の方針などにより、その編成が異なる。要するにこれらに適合した組織形態をとり組織上の効果をあげる必要がある。
大企業の組織をそのまま中小企業に採用しても管理費の増加、各部門の分立化、指示、連絡業務の複雑、生産量の減退、従業員に必要な積極性、協調性のそう失等の逆効果を生じるので現場に直結した単純な最小限の組織とすべきである。
編成に当っては次のようなことを注意する必要がある。
(a)生産が円滑に行えるような編成とすること。
(b)上下の職階が多すぎたり、重複する組織形態がないようにする。
(c)直接部門と間接部門との比率の適正を考慮する。
(d)有能な人材を重点部門に配置すること。
(e)人の和が図れるような配置とすること。