日本財団 図書館


(3)試験結果

本試験は、分解が進展しなくなるのは原油中に分解できる成分がなくなるからではないか、との指摘から新たに原油を添加した場合の分解状況を確認することを狙いに実施した。

試験結果を表3-4-7及び図3-4-19に示す。これから明らかなように、初期原油添加量100mg(培地中最終原油濃度として2,000ppm)の場合、2週間の培養で分解率は約30%に達しているようであり、更に2週間経過しても特に分解率の向上は見られなかった。また、初期添加量が50mg(培地中原油濃度として1,000ppm)の場合も、2週間後の分解率は100mgの場合と同様であったが、ここに更に50mgを追加し(最終合計培地中原油濃度として2,000ppm)、更に2週間培養を続けたところ最終分解率は約44%となり、当初から100mgを添加した場合に比して分解率の向上が見られた。このことから、明確な理由は明らかではないが新たな原油を添加することで原油分解菌が活性化され分解が進んだのではないかと思われる。また次の試験とも関連するが、当初の添加原油の濃度は低い方が分解が進むのではないかと思われる。

094-1.gif

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION