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(2)非常照明装置について

非常の際に主電源がそう失した場合であっても、乗艇場所に至る脱出経路の照明を確保するために非常電源から給電される非常用の照明であって、外洋航行船、内航ロールオン・ロールオフ旅客船及び係留船の乗艇場所、廊下、階段、はしご、出入口、機関区域、制御場所等に装備する。

(3)蓄電池一体型非常照明装置について

ロールオン・ロールオフ旅客船の大浸水、大傾斜、転覆等により主電源、非常電源及び臨時の非常電源のすべてがそう失したときに船外に脱出するに必要な照明を確保するため公室、廊下、はしご、出入口、多人数(13名以上が標準)が使用する旅客室、船員室等に装備される非常用の照明装置であって、当該非常灯に内蔵している蓄電池から自動的に給電される。

また、内蔵の蓄電池は、主電源等により常時充電されるよう装備する必要がある。

当該非常照明装置の配置については、旅客室、公室等から暴露甲板まで旅客等を誘導できるよう装備することになるが、乗艇甲板までの誘導の必要はない。本非常照明装置は灯具下端から2.5m直下の床面における照度が2ルクス以上であって、誘導標識の記号又はイラストが15m離れた地点で明瞭に確認できる性能が要求されており、これが灯具の配置を決める上での1つの目安となる。

また、本非常照明装置は誘導標識のあるものと無いものがあり、旅客等を暴露甲板に誘導できるよう適宜方向を示す誘導標識のあるものを配置する。

蓄電池一体型非常照明装置の1例を次に示す。

142-1.gif

写真 蓄電池一体型非常照明装置の外観

なお、沿海区域又は平水区域を航行区域とするロールオン・ロールオフ旅客船であって、総トン数1,000トン未満のもの、載貨扉(ランプウェイ等)を設けた車輌区域等に放水口を有し、大浸水がおきても十分に排水ができると判断できるもの及び船橋から直接載貨扉の開閉が確実に確認できるものには、本非常照明装置を備える必要はなく、また、船員のみに利用される場所に持

 

 

 

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