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実用的には交流入力信号の変化に対する出力信号の変化の割合を電流増幅率というのが都合がよいので,交流の270Hzあるいは1,000Hzによる測定値も低周波定数の電流増幅率として規格表などに示されていることがある。この場合,直流の場合と区別するためにαはhfb,βはhfeで表す。一般のトランジスタではα=0.95〜0.99 β=40〜200程度である。

(2) コレクタ遮断電流図2・20のようにエミッタを開放し,コレクタ・ベース間に逆方向バイアス電圧を加えたときに流れる電流をコレクタ遮断電流といい,ICBOで表す。この値は小さい方が望ましいが温度の増加に対して指数関数的に増加する。なお,この値はシリコントランジスタのほうが,ゲルマニュウムトランジスタよりはるかに小さい。

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(3) 遮断周波数

図2・21にα,βの周波数依存性を示す。α,βの低周波(270Hz)における値α0,β0より3dB(α<sup>0,β0の0.707倍,1/√2)減少する周波数をα,βの遮断周波数と呼び,それぞれfα,fβで表す。両者の間には次の関係がある。

Fα=fβ/β0

またβが1になる,すなわち増幅しなくなる周波数をトランジッション周波数と呼び,fTで表す。規格表にはこの値が表示されている。

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