4.5 ケーブル布設
4.5.1 一般
ケーブル布設作業は,船内に装備した多数の電機機器が,すべて完全に動作して,夫々の機能を確実にはたすよう,機器相互間に,規定のケーブルを布設することであり，電艤装工事の中で,最も大きな比重を占めている。そこで,ケーブル布設作業における一般的な注意事項を下記に列挙する。
(1)ケーブルは,出来るかぎり人が近寄りやすい場所に直線的に布設すること。
(2)ケーブルは,振動及び衝撃に耐え,かつ,必要以上のたるみを生じないよう,適切な金物及び間隔で支持すること。
(3)船体構造物の伸縮する部分に,ケーブルを布設することは避けること。これができないときは,伸縮に対して充分な長さのケーブルの弛みを設けること。
(4)ケーブルを機械的損傷をうけるおそれのある場所に布設する場合には,適当な保護をすること。
(5)冷蔵庫,電池室又はタンク内部には,特に必要なものを除き,配線してはならない。
(6)ケーブル導体を直接引張る場合は7kg f/?2,がい装をグリップで引張る場合は21kg f/?2以下の引張力とすること。
(7)ケーブルは,所定の屈曲限度以上に曲げたり，ねじったりしないこと。
(8)ケーブルは,原則として,高温管(蒸気管,排気管等)保温外被から200?以上離すこと。
