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N=(1-0.06)Ns=0.94×900=846〔rpm〕

ただし,Ns=900とする。

すなわち,同期速度900〔rpm〕の誘導電動機は846〔rpm〕となる。

注:2 周波数制御

(1)式からわかるように,交流発電機の極数を一定にし,原動機の回転速度Nsを変えれば,

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の式により,周波数がどのようにも変わる。例えば,Ns=90,P=4とすれば,f=30Hzとなる。また,(1)式と(2)式から

 

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(3)式からfを変えることにより,誘導電動機の回転速度は変わることになる。

〔例題〕 37kW,4極,60Hz,誘導電動機のすべり5.0〔%〕のとき,電動機の回転速度はいくらか。

 

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(b)同期電動機方式

 

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図35に示すように,電動機に同期電動機を使用するため,始動時にはこれを誘導電動機として始動を行い,次第に低速から高速にして同期電動機にうつして運転状態に入る。原動機の速度制御は,始動時と船速制御に必要である。(制御法は注の(1)式参照)また,原動機は一定速度とし,可変ピッチプロペラを装備して船速制御する場合もある。

誘導電動機に比較し,力率及び効率がよい利点があるので大型客船等には採用されている。速度制御は100〜25%位は可能である。

(3)利害得失

電気推進装置以外の主機関との利害得失について述べる。

(a)利点

(i)発電機の原動機と推進用電動機とをそれぞれ有利な回転数に選ぶことができる。

(ii)操縦が容易で,また,遠隔操作が容易である。

 

 

 

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