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実際の回路では接地(大地)抵抗や配線と接地間の結合により配線に流れる往復の電流値が異なり不平衡なケーブル電流となる。この電流を配線に流れる差動的(ディファレンシャル)と共通的(コモン)成分の和と考えると(b)と(c)の回路に分解して解析することができる。線路の往復電流の大きさが等しく、逆向きの場合は外部へ漏れる磁界や外部からの妨害雑音が打ち消される。<図12.2.2>のシールドケーブルでディファレンシャルモード成分はシールドされるが配線とシールド外被との間のコモンモード雑音はシールドができない。配線をより線として有効なのは往復電流の大きさが等しく、逆向きの場合のディファレンシャル成分のみに対してであり、コモンモード成分はシールドが出来ない。

 

12.3 人体感電と電磁波の許容値

 

12.3.1 人体感電

電気が人体に加わると感電する。電気刺激の強さにより感覚が異なり、感電死にいたることがある。人体に帯電したままドアに触れ

 

 

 

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