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3.14 電子海図表示装置

 

3.14.1 概説

電子海図表示装置は、大別して次の3種類に分けられる。

(1)電子海図表示・情報システム(ECDIS)

IMOで規定される基準に適合する最も高い機能を持つ電子海図表示装置で、各国水路部又はこれに代わる水路機関が発行する海図データ媒体(ENCという)を持ち、それに含まれるすべての情報やその他の情報も表示できる装置。

ENCの自動的更新装置と基準に適合するバックアップ装置を備えたECDISは、紙海図の代りとしてSOLAS規定上認められるものである。

(2)電子海図装置(ECS)

IMOで規定されるガイドラインに適合する限定された機能を持つ電子海図装置で、各国水路部又はこれに代わる水路機関が承認する海図データ媒体(ERCなど)を持ち、その情報に重畳して限定された航行情報を表示でき、各国で承認された装置である。

(3)プロッタ装置

レーダーやGPSなどの電子的位置測定装置と連動して、簡単な海図データ媒体(ENC・ERCなどを含む)を持ち、その情報に重畳して、ある程度の航行情報を表示する装置である。

 

3.14.2  ECDIS

ECDISは、ENCに含まれる海図情報を、他の水路・航海情報及びGPSなどの船位情報・レーダー情報と共にリアルタイムで重畳して表示し、航行の計画・監視・記録が容易に行なうことができる。ECDISの主な機能と表示データは、次のとおりである。

(a)航路計画機能

 

 

 

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