3.12 GPS・DGPS受信機
3.12.1 概説
GPSは人工衛星を使用した全地球的測位システムで、定まった軌道上を電波を発射しながら周回している衛星により、地球上のどの地点においても測位情報を得ることができる。衛星は、6の軌道にそれぞれ4個が配置され、12時間周期で地球を周回している。
衛星からは極めて正確な時計情報と各衛星の軌道情報が発信されており、4個の衛星からの電波を受信できれば即座に三次元の位置及び時刻を知ることができる。
GPS受信機には、また、目的地までの距離及び方位を計算表示するなど安全に航行するための機能も付加できる。
DGPSは、GPSの受信局に、あらかじめ位置が正確に分かっている地点からの補正データを伝送して、測位精度を向上させるシステムである。測位精度は、GPSの公称精度である100mから10m以下にまで向上させることができる。