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(4)排出油の化学的処理

排出油の処理は、基本的には(3)の回収方法により排出油そのものを回収する事が望ましいが、排出油が広範囲に拡散し、油層厚が薄くなる等、その状況によっては、(3)の方法による回収のみでは、その処理が困難な場合があり、このような場合には、周囲の海洋環境に与える影響を勘案のうえ油処理剤を使用した化学的処理を行う。

なお、油処理剤は型式承認品等技術上の基準に適合するものでなければ使用してはならない。

 

*油処理剤による化学的処理方法

油に適当量の界面活性剤を散布し、攪拌すると、油はその表面張力を弱め、油が水に包まれた形のエマルジョン化が進み、微細な油滴となって水中に分散する事を利用して油の自然分解を促進し排出油を処理する方法。

 

(5)回収した油の処理

回収した油は、速やかに集油船等により廃油処理施設、焼却施設等に輸送して適切に処理するものとするが、状況によっては、あらかじめ集積地を定め、ここに一時保管し、逐次輸送して処理するものとする。

 

 

 

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