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られる。更に、27分30秒付近では、行動記録及び交通図より、航行船7と併走していることがわかる。従って27分30秒付近は、避航操船及び変針操船に関わる負担によるものと考えられる。

?32分30秒から34分

交通図、行動記録から、航行船7の行動予測によるものと考えられる。

 

ii)シナリオ6-2

シナリオ6-2の状況設定の内容は以下に示す通りである。

通航方式:右側通航方式

通航航路:西水道

進行方向:南航

潮流:南流(順潮)

 

SNS値、回頭角速度、舵及び主機操作に関するタイムヒストリーを図IV-2-25-(a)に示す。図IV-2-25-(b)は航跡図を示し、図IV-2-25-(c)は5分毎の航行船と自船の航跡を示す交通図である。

 

?30秒、1分30秒付近

行動記録及び交通図より航行船5による干渉のためにSNS値の増加があると考えられる。従って、避運航操船に関わる負担によるものと考えられる。

?2分30秒付近

航跡図、舵角のタイムヒストリーより、変針操船(計画針路143°→計画針路207°)を行っていることがわかる。更に、交通図より航行船5の情報を予測していることが推定できる。従って、変針操船に関わる負担及び避航操船に関わる負担によるものと考えられる。

?4分30秒から6分

?と同様に航跡図及び舵角のタイムヒストリーより変針操船(計画針路207°→計画針路161°)を行っていることがわかる。従って、変針操船に関わる負担によるものと考えられる。

?7分から7分40秒

航跡図及び舵角のタイムヒストリーより変針操船(計画針路161°→計画針路131°)を行っていることがわかる。従って、変針操船に関わる負担によるものと考えられる。

?8分から11分30秒

行動記録、交通図より、航行船26の行動を予測している事がわかる。従って、航行船の行動を予測するとともに避航を行っている為、避航操船に関わる負担によるものと考えられる。

以上、操船状況におけるSNS値の増加の要因分析を行った。SNS値の変化は時間変動する操船状況下の負担も検出することが可能である。従って、航路追従操船や航行船の行動予測、避航操船に関わる負担の影響等がSNS値の変化として計測することができる。

本調査においては、SNS値を用いて操船状況の解析を行うことによって、操船者がどの様な状況下で負担を感じているを明らかにすることが出来た。

 

 

 

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