?.航法の比較
1.航法の比較を目的とした操船シミュレータ実験
1.1目的
来島海峡における「順中逆西」および「右側通航」の航法を比較することにより、各航法における問題点を整理し、さらには安全対策の検討に資することを目的とした。
1.2実験の実施
実験は(株)郵船海洋科学の操船シミュレータを用いて、以下の日程および出席者の下で実施された。
平成9年9月1日(月):大型船のシナリオ
出席者:委員4名
水先人2名(操船者)
東京商船大学2名(心電計測)
事務局((社)日本海難防止協会1名、(株)郵船海洋科学2名)3名
計11名
平成9年9月2曰(火):小型船のシナリオ
出席者:内航船船社(操船者1名、その他2名)3名
東京商船大学2名(心電計測)
事務局((社)日本海難防止協会1名、(株)郵船海洋科学2名)3名
計8名
1.3実験の条件
1.3.1自然環境
(1)潮流
操船シミュレータ実験(ならびに操縦シミュレーション・海上交通流シミュレーション)における潮流は、海上保安庁水路部により改良された「調和定数を基本としたモデル」に基づき設定した。
潮流データは平成9年(1997年)の内、最も流速が速くなると予測される9月18日(月齢16.0)の北流最強時(15:29、9.1ノット)および南流最強時(21:35、9.3ノット)を採択した。
(2)風
今回の操船シミュレータ実験における風の設定については、主として潮流の影響(航行する水道と潮流との関係)に着目していることから、平成8年度の実験と同様に考慮しないものとする。