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5.2.4潮流の横偏位に及ばす影響推定

潮流があると船は流され、それに基づく横偏位は、潮流の航路に直交する成分の大きさと、測位間隔あるいは方位測定間隔に比例する。すなわち直交成分が大きくなれば単位時間当たりの横偏位量が大きくなり、測位間隔あるいは方位測定間隔が長くなるほど、横偏位に気づくのが遅れ、その結果大きな横偏位量となる。

来島における潮流のうち、南流の最強流速のデータを使って、図?-5-1における航路上の潮流成分の内、航路に直交する成分を求めると表?-5-3のようになる。

ここでは潮流の設定航路に対する直交成分をm/secの単位で表している。符号については、北航する場合の航路を基準として、潮流の直交成分が航路から左の方向に働く場合をプラス、航路から右の方向に働く場合をマイナスで表している。この表から次のことがわかる。

(1)南流時に北航する場合

西水道を航行する場合P7、P8付近で船を南西側(進行方向に対して左側)に押す強い流れがあり、中水道を航行する場合P21、P22、P23付近で船を南西か西側(進行方向に対して左側)に押す強い流れがある。

(2)南流時に南航する場合

西水道を航行する場合P13、P15付近で船を南東側(進行方向に対して左側)に押す比較的強い流れがあり、中水道を航行する場合P29、P28付近で船を東側(進行方向に対して左側)に押す比較的強い流れがある。

 

219-1.gif

 

 

 

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