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(3)潮流

来島海峡の狭水道においては、潮流は甚だ強烈で所々に急潮や渦を生じ、非常に複雑である。また、島陰などは反流域となり、一般に流速が弱く流向も不定である。

北流および南流最強時の潮流を図I‐1.3、図1.1.4に示す。

各水道の概況は次のとおりである。

 

1)中水道

中水道の中央線に沿って、一般に北流はほぼ6時間ずつ流れ、午前と午後との流速はほぼ等しいが、南流には少し不等がある。流速の最強となる所は南.北両流ともに最狭部を少し過ぎた付近であって、最強流速は10ノットを超えることがある。

 

2)西水道

中央部においては中水道におけるよりも約20分遅く転流する。流速最強の区域は南流の際には水道のほど中央線付近であり、北流の際には馬島の南西埼付近から小島の北東埼付近に向かう一線付近である。その最強流速は中水道最強流速の約0.9倍である。

 

3)東水道

中央部においては中水道中央部とほぼ同時に転流し、最強流速は中水道最強流速の約0.6倍である。

 

4)小島〜来島間の水道

この水道においては中水道におけるよりも約30分遅く転流する。北西流は南東流よりも強く、最強流速は中水道最強流速の約0.2倍および0.3倍である。

 

 

 

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