日本財団 図書館


ステムの技術的特性」を追加する案が出されており、今年10月に開催される無線通信総会(RA-97)において審議されることとなっている。

一方、放送方式トランスポンダーの技術特性については、ITUの場には「放送方式トランスポンダーの技術特性」に関する報告書案が提出されている状況であり、未だ審議するまでには至っていない。

 

6. 世界におけるAISの実用・実験状況

(1) VHF/DSC方式

?実用中のもの

英国・・・・・・同国沿岸にVHF CH70を利用したDSC方式トランスポンダーシステム(20reports/min)を設置・運用中。

米国・・・・・・同国アラスカ州のバルデスVTSにVHF CH70を利用したDSC方式トランスポンダーシステムを設置し、VTS海域に進入するタンカーの管理を行っている。

?実験中のもの

米国、カナダ、ドイツにおいて実験中である。

 

(2) 放送方式

?実用中のもの

スウェーデン・・・・・・フィンランドとともに提案しているSOTDMA及びITDMA方式によるトランスポンダーシステムは、専用チャンネルを必要とし、通報容量2,250reports/minで、現在、45隻の船舶、2箇所のVTSセンターと海難救助センターを含む5箇所の陸上局がこのシステムを備えている。

このほか、スウェーデンにおいては、航空用として5局の基地局が設置され、30台の移動局が設置されている。

さらに大湖沼を含む全海岸線から30マイル沖までをカバーする陸上をベースとするトランスポンダー網を設立中である。

南アフリカ・・・・・・スウェーデンの方式と類似したTDMA方式によるトランスポンダーシステムを有しているが、通報容量が小さく1,800reports/minであり、専用チャンネルを必要とする。

現在、1,500台の海上及び地上移動局で使用されている。

?実験中のもの

米国、カナダ、ドイツ、ノルウェー、デンマーク及びフィンランドにおいて実験中であり、フィンランドでは、スウェーデンと同一システムのAIS7台により各種の実験を行っており、同国政府は2000年までに同国の全水域をカバーする17箇所の固定局からなるAISネットワークを建設することを計画している。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION